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【2007.6.22】 センチグラム@吉祥寺プラネットK




「破壊なくして創造なし、まさに時は来た!」

 今まで培ってきた何かを壊すことは、とても勇気のいる作業だ。それはある意味、これまでの自分への否定であり、一度壊したものは、また同じに修復できるとも限らない。しかし、その壊す作業を行わなければ、新しい何かは決して生まれることはないのだ。


 センチグラムとして新たな旅路へと踏み出した彼らの最初の道のりは緊張と戸惑いの中のスタートだった。前身のバンドより、よりシンプルに歌を聴かせるバンドへと変貌と遂げたセンチグラム。初戦となるLIVESTAR’s FESでは、3ピースならでは、繊細さとリアルな情景を伝えることには成功したものの、この形態での初ライヴという迷いと不安をどこか感じさせてしまうものだった。


 あれから2ヶ月……。彼らのホームグラウンドでもある吉祥寺プラネットKの扉を開けた瞬間に飛び込んできたのは、いきいきとした3人の表情だった。サポートギタリストにAJISAIの須江を迎えたステージ。オープニングナンバーの「宛先のない詞」のその最初の一音を聴いただけで、彼らが選んだ選択が間違いのなかったことに、会場にいる誰もが気がついたはずだ。丹(ds)の小気味よいビートに橋川(b)のシンプルながらもツボを得たフレーズ、そこに彩りを乗せていく須江のギター。知らず知らずのうちに身体を揺らしてしまうバンドとしてのグルーヴがそこにあった。


 そして何よりの変化は、ヴォーカル松野の歌いっぷりだ。安心してギターを任せられる存在を見つけたことによって、歌うことのみに集中できる環境を手にいれた松野。それは情感を伝える趣であるセンチグラムのサウンドを何倍にも膨らませることに成功した。
 また、このことは松野自身が弾くギターにもよい影響を与えているようだ。これまでの自分たちを見直し、新たなる可能性を自らの手で見つけ出す。簡単そうに見えて、奥が深いその作業は、出来上がったバンドというパズルをまた別の形にするくらい困難なことだ。彼らもここに辿り着くまでに、すれ違いや周り道を何回も繰り返したことだろう。


 今回特に印象に残ったのは、ラストに演奏された「もしもし」。今までなら綺麗に歌うことを意識していたであろう松野が、声がかすれることも気にせずに感情をあらわに叫ぶ姿は、彼の視線の先にある誰かの姿さえ見えてしまうかのようなリアルを感じた。すべてのプレッシャーを跳ね除け、完全なるバンド形態へとトランスフォームしたセンチグラム、彼らの行く末に見える大きな舞台がもうすぐそこにあるような気がした。そして今回のライヴは、そこへ向かうためのスタート時点の確認にも思えた。 〈取材:西沢八月/撮影:東京神父〉

 

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プロフィール

■田上知枝
〈ONPOO.net編集長〉
田上知枝
老舗ロック雑誌「ロッキンf」で8年、編集に従事。その後、「ジャズライフ」の編集および広告営業と並行して、音楽誌やファッション誌、テレビ誌など他誌の編集や執筆も手がける。2004年9月、フリーペーパー「music UP’s」を創刊し、編集長として22冊を発行。現在はONPOO.netの編集をはじめ、ONPOOで行う各事業に参加している。ONPOO.netおよびPooPlayerに関する最新情報はコチラから!
■遠藤冬真
〈wild gun crazy主宰〉
wildguncrazy
「知名度の有無に関係なく、カッコいいと思ったバンド、可能性を感じたバンドを紹介して、本気でバックアップしていきたい」という考えを軸に2003年6月より下北沢を中心にイベントを始める。今までイベントに出演したバンドを集め、2005年・2006年にそれぞれ1枚ずつV.A.『wild gun crazy compilation』(3枚組・全36バンド参加)を発売。本ブログでは、主宰者・遠藤冬真がオススメするイベントやアーティストをご紹介!
■wild gun crazy公式サイト
■兵頭尚吾
〈Live rise SHUNAN店長〉
兵頭尚吾
愛媛県宇和島市出身。18歳で上京。音楽業界への入り口として19歳で渋谷DeSeOにブッキングアシスタントとして就職。しかし渋谷の風が非常に冷たく、約半年で解任。東京の恐さを感じる。情緒不安定の中、高田馬場CLUB PHASEが愛の手 を差し出してくれる。もちろんガッツリ握手。気が付けば店長まで昇りつめる。そして、新しい人生を歩くために山口県周南市へと越す。2007年10月5日、176日の準備期間を経て、ついに「LIVE rise SHUNAN」オープン! 西日本最 西端から怒濤の旋風を巻き起こす!!
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■水口浩志
〈イベンター〉
水口浩志
都内の某FM局にてROCK番長(自称)として君臨。某衛星放送にてインディー専門番組を担当したり音楽誌で原稿を書いたりイベントをやったりラーメンを食べたり……。現在はSHIBUYA Lushと高円寺CLUB LINERを中心にブッキングに励んでいる。ほぼ将来のビジョン無し、でも確固たる自信はあり! いちばん先行きが危険な音楽人の典型。今日も麺食ってライヴ観るぞ!!
■永島慎司
〈ワタナベフラワー担当マネージャー〉
wildguncrazy
JOYSOUNDで選曲中にOAされる番組「LIVESTAR's RECOMMEND」のMC、クマガイタツロウがヴォーカルをつとめるワクワクロックンロールバンド「ワタナベフラワー」担当マネージャー。ライヴ中はステージでシャボン玉や文字パネル、はたまた肩車などで演出も担当する次世代移動型マネージャー!好きな言葉は「大器晩成」。まだまだ未熟です。本ブログでは、ワタフラマネージャーとしての日々を綴るほか、JOYSOUND「リアルタイムリクエスト」のランキングの変動の様子をウキウキウォッチング!
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