今回の「LIVESTAR's CAMP」は、会場のMOSAiCに加えて、wild gun crazyとの共同開催となった。
wild gun crazyの企画するイベントは本イベントをもって年内は終了。
主宰者・遠藤冬真氏も力が入っていたようで、非常にクオリティの高いアーティストがMOSAiCに集まった。
まず登場したのは、さとうよう(g,vo,toy piano,etc)を中心とした“不定型”バンド、ukishizumi。
全員が着席して、さとうが歌いだしたのは、「LIVESTAR's CAMP~♪」というフレーズ。
ほぼ即興で作ったそうだが、イベント主催者からすると、こういった心遣いがじつに嬉しかったりする(どうもありがとう!)。
彼らのステージは、おもちゃのピアノを演奏したり、さとうのフェミニンな魅力も手伝い、なんだか愛しい想いのするものだった。
静寂の中にも、さとうの伝えんとするメッセージや、ドラマ性が色濃く表現されたステージだった。
続いてはマサーシー&THE HEARTBREAK BROTHERSが登場。
無国籍な衣服をまとった西張(vo,g)は、一際目を引く存在だ。
自らを「ねじれた旋律とへんてこな合言葉をあやつる音楽隊」と称する彼ら。
ファンタジーでありつつも、西張の鋭い眼光はしっかりと現実を見据えている印象だ。
混沌とした世界観と独自の存在感で強くアピールした。
⇒マサーシー&THE HEARTBREAK BROTHERSの曲をフル試聴する〈全8曲〉
ノアローもまた個性的なバンド。
アコースティックとバンド形態の二つのフォーマットでライヴを行なっているという。
この日はアコースティック編成。
林真穂子(vo)は立ちつくしたまま、その華奢な身体から切に胸に迫る歌声を聴かせる。
会場の隅々までを、ノアローのサウンドが、優しく、美しく包み込んだ。
⇒ノアローの曲をフル試聴する〈全2曲〉
会場の空気を一変させたのはSPELUNKER。
持ち前のポップセンスあふれる楽曲でカラフルな世界を形成、ストレートなサウンドとコーラスワークがじつに心地いいステージを見せてくれた。
⇒SPELUNKERの曲をフル試聴する〈全1曲〉
ポピュラリティある楽曲を聴かせたwarsawは、いしばしさちこ(vo,kb)と足立洋介(vo,g)によるツインヴォーカルを中心としたバンド。
素直なメロディーと表現方法は、すっと身体に入りこんでくるナチュラルさで、とても好感の持てるステージだった。
⇒warsawの曲をフル試聴する〈全1曲〉
トリを飾った3markets(株)の演奏は明快でムダがない。
その分、より歌詞が際立って聴こえ、観客も楽曲に感情移入しやすい。
ラストに演奏された、かざまが父親への想いを歌った「ダディ」という曲は、歌詞の素晴らしさも含め、じつに心に染みる名曲&名演だった。
感情を歌に昇華させる〈感情の株式会社〉、3markets(株)。
彼らの歌にはネガティヴなことを歌ったものが多い。
だが人は、ツライ気持ちや悲しい想いを抱えながらも生きている。
だからこそ我々は、彼らの歌に共感するのだろう。
⇒3markets㈱の曲をフル試聴する〈全6曲〉
●取材:田上知枝(ONPOO.net)
●撮影:田上知枝/東京神父(3markets㈱)

